中門牛肉店 精肉店で6年間働いた男が激オシする精肉店 あまり教えてくないけど 

「食を語るなら自分の中で最高の精肉店と鮮魚店の情報を持て!」と・・・昔ある料理人に言われました。

今でもその言葉は確信をついていて、間違いのない格言であったと思います。

信頼できる「鮮魚店」と「精肉店」を知っておくと、なにかと便利ですし、美味しいものが手に入りますよ。

ぼくは、精肉店で6年間働いていました。自社牧場で牛を飼育している肉屋でしたので、枝肉(ロースやモモなどを部位ごとにしたもの)にわける作業から、ホルモンの下処理まで経験してきました。

そのため肉に関しての知識とこだわりは人並み以上だと自負しております。

大分市で牛肉を購入するのであれば、僕がオススメする精肉店は2店です。

今回はそのうちの1店「中門牛肉店」のご紹介です。※もう1店「肉のカクエイ」はここから

中門牛肉店はどんな店?

「中門牛肉店」は大分県大分市野津原にある精肉店です。

新鮮市場野津原店の隣にあります。

割と年配の女性3名ほどで接客、男性1人が肉をカットしています。正直、接客はあまり期待しないでください。(笑)

陳列はこのような感じです。

 

中門牛肉店なにがすごい?

中門精肉店では基本的に「和牛」のみ扱っています。※一部のホルモン類は輸入

和牛とは?
「和牛」とは日本の在来種をもとに、交配を繰り返して改良された牛の品種名であり、原産地とはまったく関係なく次の4品種だけを示しています。
  • 黒毛和種(くろげわしゅ):主な産地…日本全国
  • 褐毛和種(あかげわしゅ):主な産地…主に熊本県、高知県
  • 日本短角種(にほんたんかくしゅ):主な産地…主に岩手県、北海道
  • 無角和種(むかくわしゅ):主な産地…山口県

和牛といえるのはこの4品種と、4品種間の交雑種のみです。

そのため和牛=純国産牛と言えます。

和牛(特に黒毛和牛)は霜の降り具合、肉の色味、締まりなど肉質が大変良く、キメの細かく光沢があり、よく締まった赤身で歯ざわりも滑らかです。

さらに、旨味の効いた脂肪が赤身の間に緻密に入り込んで、細かな霜(サシ)を降らせることで、柔らかく、口の中に入れると舌の上でとろけるような、まろやかな味わいに仕上がっています。この風味と柔らかさが日本が誇る和牛の魅力です。

これを踏まえたうえで「中門牛肉店」のオススメポイントは2つあります。

  • 扱っている部位
  • コストパフォーマンス

扱っている部位

なんと言っても「中門牛肉店」の最大のオススメポイントは

「和牛ハラミ」と「和牛タン」が購入できることです。しかもリーズナブルに!

「和牛ハラミ」と「和牛タン」はビックリするくらい外国産のタンとは違います。別格に美味しいです。

「和牛ハラミ」と「和牛タン」は希少部位です。スーパーなどではめったにお目にかかることはないですよね。基本的に「焼肉屋」いきです。

しかもどちらも高額です。100gあたり1300円~ではないでしょうか?焼肉屋ならさらに高額で出されるでしょう。

そんな「和牛ハラミ」と「和牛タン」が「中門牛肉店」ではリーズナブルに手に入ります。

和牛ハラミ(マクミ)

この肉質とサシの入り具合まさに和牛のハラミです。というか今回はサガリです。そして100gあたり790円!正直に「破格」です。

ここで少し肉屋らしい話をします。

「サガリ」とは、牛の横隔膜のうち腰椎に接する背中側の部位を食材としてみた場合の呼称です。
内臓を吊り下げている部分であることが呼称の由来で、英語では「ハンギングテンダー」といいます。牛1頭から1本しかとれない部位で希少です。

「ハラミ」とは、牛の横隔膜のうち肋骨に接する腹側の部位を食材としてみた場合の呼称です。
腹側の身であることを表す「腹身」が呼称の由来で、英語では「アウトサイドスカート」といいます。
牛1頭から左右1枚ずつの計2枚しかとれない部位です。

「サガリ」のほうが脂は少ないですが、サシが細かくきれいに入り、肉質も柔らかいです。間違いなくプロは「ハラミ」より「サガリ」が美味しいと言います。一般的に上ハラミは「サガリ」です。

世の検索上位のサイトは「ハラミ」のほうが美味しい!みたいな記事が多くてビックリしますが、世の中間違った情報が多いです。サガリはハラミの上位です。

ウンチクはここまでにして、実際に購入した商品の写真です。

美味しそうですね。実際、めちゃめちゃおいしいですよ。

和牛タン

すみません。写真はありません。

基本的に週末(金曜、土曜)に入荷します。土曜のほうが確実ですね。

お値段は100gあたり980円(税込)です。「和牛ハラミ」ほどのコスパはありませんが、十分良心的な金額ですし、なによりも外国産のタンとの違いを是非味わってほしいです。

他のオススメ商品

他にももちろんオススメがあります。

  • ハシ
  • ネック
  • 和牛ローストビーフ
ハシ

これはあったら絶対買ってください。

「ハシ」とは?
ロースの端っこです。「中門牛肉店」オリジナルの商品で、実際にそんな部位はないです。

バン(肉の面積)が小さくてロースとして出せなかったので、お値打ち価格で販売されています。しかし、味はまぎれもないロースで絶品です。

なんとお値段1枚800円!150~200gほどあるのにもかかわらずこのお値段です。※ロースは100gあたり800円です。

写真です。

基本的には「中門牛肉店」のロースはリブロースです。サーロインより大味ですが濃厚な旨味が特徴です。ちなみにぼくはサーロインよりリブロースの方が好きです。

これ1枚800円ですよ!元肉屋として言います。「安すぎる!」

ネック

ネックとは首の肉です。筋が多いので煮込み料理に適していますが、焼肉でも使用されます・・・

とは言いましたが、「中門牛肉店」のネックは首じゃないです。(笑)これはお店の人も勘違いしているのでは?とりあえず写真です。

写真に大きな筋が1本入っているのがおわかりでしょうか?またこの肉質・・・

これは「センボンスジ(センボン)」といって外モモの一部です。実は希少部位で、味も肉の旨味があるのにさっぱりしていで、筋もやわらかく気になりません。焼きすぎずに食べれば、ふわふわした食感が楽しめるので、実は肉屋の間では抜群に評価の高い部位です。

一般的には認知度が低い部位ですので、出回ることも少ないですし、安く買えます。

しかし、絶品部位ですので、購入した際には焼きすぎずに食べてみてください。リピート確実です。

和牛ローストビーフ

今回商品がなくてすみません。これも週末には基本的にあります。

ローストビーフとありますが、「タタキ」です。ローストビーフは仲間で火が通っていますが、タタキの中は生です。

牛のもも肉を使用して作っています。これもわりとオススメです。

コストパフォーマンス

全体的に良心的な値段です。

和牛赤身カルビ:480円/100g

モモ肉ですので、焼きすぎずに食べてください。

和牛カルビ:550円/100g

肩バラです。十分な旨味がありますが、わりと歯ごたえのある部位です。個人的には甘めのタレで食べるのがオススメです。脂の多い肉と塩味は相性が悪いです。

和牛ホルモン:300円/100g

安いですね。でも正直、鮮度も処理もあまりよくないです。「中門牛肉店」の唯一残念なところは、ホルモン類の処理が雑なところです。正直あまりオススメできません。

写真はあまりに処理が雑だったために、ぼくが自分で洗いました。(笑)

洗っても鮮度的に匂いが気になりましたね。こんな時は焼肉のタレをまぶして焼くのが一番です。うまく臭いが消せますよ。

まとめ

「中門牛肉店」はリーズナブルに「和牛」を扱うお店です。肉質等級はあっても4以下のものがほとんどでしょうが、正直十分です。

今回特にオススメした、「和牛ハラミ」と「和牛タン」は絶品です。是非お試しください。

中門牛肉店

所在地: 〒870-1203 大分県大分市野津原867

時間:9:0019:00 不定休

電話: 097-588-0407

 

 

 

 

 

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